本の紹介

村上伸治著『摂食障害治療の基本的考え方』(「そだちの科学」No.25)を読んで

この本を読んで、摂食障害というものを誤解していたことに気づきました。中でも摂食障害は命を落としてしまう大変危険なものという点です。Refeeding症候群になると、カロリーを取り過ぎても、カロリーを抑えすぎても生命の危機があるというのです。

思春期の女子に摂食障害が多いのは、「ダイエット」で困難な事態を乗り切ろうとするためだそうです。その発症の根本には、自己肯定感の低さがあり、減量の成功は、勉強やスポーツの達成感以上の自信や励みになるというのです。

ですので、摂食障害には、身体療法と精神療法の二つが欠かせないと言います。適切なカロリー摂取をしないと命を落としてしまい、「やせを必要としない人生」が回り始めないと、摂食障害を繰り返してしまうわけですから。

どんな子どもにも、「こんな自分が好き」と思えるような関わりや働きかけが大切なことと改めて感じました。

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